〜 Tears of the Moon 〜
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著:いちごサマ
―アンタッテ、ホント泣キ虫ネ。
―デモ、ソンナアンタガ 好キ。
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梅雨明けの瑞々しい夜空の下。
紫陽花も、色褪せてはいるが綺麗に咲き誇っている。
今日は、”七夕”の日――
「あーそれ私のっ。勝手に取らないでよっ」
「ばーか。いつおまえのだって言った?」
無邪気な声と、紫陽花の下で青いワンピースに身を包んだ少女と蝶のような可愛らしい容姿をした
妖精が口喧嘩をしていた。
発端は少女が食べようとしたお菓子を勝手にとってしまったのが大元の原因。
「シルフってすぐ怒るからムカつくー」
「何よー!アルテミスだって、お菓子取ったり、スカート捲りしてんじゃん!」
「えーそんな事したっけー??」
「惚けないでよーっ!」
子供のように・・いや、子供以下の喧嘩が延々と続く。
「えへへー♪ 今日のパンツは何色かな〜vv」
「きゃーやめてよっ!!変態っ」
シルフが振り向いてアルテミスの頬を叩いた。
ふわふわした草むらに叩きつけられて、アルテミスはきっと唇を噛み締めた。
頬には少しだけ、涙がつたって流れている。
「あんたってほんと、泣き虫ね。」
「うるさいなっ!泣いてなんか無いやいっ」
馬鹿にしたような彼女の言葉はアルテミスの胸に強く突き刺さって、溶けていった。
自分の頬を触ってみる。すると、泣いてる事に気づいた。
「もう、男の子でしょ」
突然、頭上におっきな影が見えた。
視界のなかに、シルフの親指がはいってきて、目尻に溜まってる涙をそっと拭って。
反論しようと、アルテミスは思ったがそんなことを考える余裕はなく、彼女の手の感触が気持ちよくて、大人しく言葉を飲み込んだ。
「目・・・・閉じて」
「・・なんだよ?」
「いいから・・!」
言われるがままに目をきつく閉じてふと考えた。
―何するんだよー・・。
不意におっきな影が映った気がして、目を開けようとした。
紅く、なってるのが見えた。
みたいけど、恥ずかしいからしない。
ふわっとした感触がした、気がして心のなかで確認しながら目を開けてみた。
優しい、シルフの笑顔が其処にあった。
気が付くと、自分の唇が濡れている。何故だかわからず、生意気な口調でシルフに聞いた。
「な、なにしたんだよ」
「べ、別に何もしてないもん」
素直になれないふたりに、贈り物。
The END......
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いちごさんありがとうございました〜Vv小説もらうってやっぱいいなぁ・・
しかも精霊(妖精?)のお話ですよ!!わ〜〜〜〜〜〜いVvv
ホント感謝ですね!いつか挿し絵を描いてみたいもんです・・・・
ところでうちのアルテミスってなんだか
TOEのシルフに似てるんですよね〜なんでかな?
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